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一般社団法人神社崇敬会設立のご挨拶



数年前、実家が神社という幼馴染から、春の例大祭を盛り上げることはできないかという相談を受けました。その神社は放火によって随神門以外の社殿すべてを消失してしまい、やっと本殿の再建に続いて拝殿も竣工したので例大祭に合わせて盛大にお披露目をしたいとのこと。それは喜ばしいと、私は幼馴染からの相談を二つ返事で引き受けました。

事業が順調だった私は、当時の最新コンテンツであったプロジェクションマッピングを企画して神社の例大祭に奉納しました。新たに竣工した拝殿に神様が降りて来るイメージ映像を投影する荘厳な演出で、田舎の辺鄙な場所にもかかわらず約5,000人もの観客が集まりイベントは大成功。

「これから参拝者も増えるね」と関係者一同も大喜びでしたが、その翌日、私は厳しい現実を見せられることになります。驚いたことに、例大祭翌日の参拝者は10人程度しかいなかったのです。

お祭りを盛大にするというのは、社頭を賑やかにするという意味では間違っていませんが、「神社に行く」「お祭りに行く」ことと、「神社に関わる」「神社を支える」ことでは、意味がまったく異なるということに私は気づきました。

このエピソードは、「わし、大金はたいて神社でプロジェクションマッピングやりましたんや」という話ではありません。私にとってこの一件は、未来の「人と神社のつながり方」を考える上でとても重要な知見を得て、最終的に神社崇敬会を設立するきっかけとなりました。

さて、前出の幼馴染の神社ですが、消失した社殿の再建に要した数千万円の費用、すべて氏子からの寄付と宮司の持ち出し資金によって賄われています。ひとりで数百万円もの寄付をした個人もいたそうです。あなたなら、氏神神社の社殿が消失したときひとりで何百万円も寄付できますか?

神社と資金調達、神社とマネタイズ、聞きなれないことかもしれませんが、一部の有名な神社以外では資金調達は切実な悩みです。仏教の寺院みたいに葬儀や戒名のような強力なマネタイズ手段を持たない神社には、資金調達の苦労がつきまとうのです。神社には宗教法人という側面と、その建築様式や成り立ちの歴史など、日本文化を伝える存在という役割があり、継続していくことにこそ意味があるので、永続的な資金調達が不可欠であると考えます。

神社に降りかかる後継者問題、氏子減少問題も顕著になってきています。そうなると、神事以外をアウトソーシングすることについても検討する段階が来るのではないかと思っています。いまは想像もつかないことが、数年サイクルで現実となり我々の眼前に突きつけられるというのは、さまざまなシーンで出てくる時代です。これが神社を取り巻く環境に起きないという保証はないのです。

神社崇敬会の「すうけい」は、ネット上で少額を広く募り多額の力にするというクラウドファンディング形式の崇敬会です。これは寺社に古くから続いている氏子総代制度や檀家制度の意義にも通ずるものです。これからはソーシャルレンディング、ファンディングの時代と言われています。今、カタカナで呼ばれているさまざまな資金調達方法は、ずっと昔から氏子制度や奉賛会、そして崇敬会という制度として今に伝わり、ずっと昔から日本文化である神社を支えてきたのです。

私は氏神さまにお参りには行きますが、生まれも育ちも神社や神道と無関係の外部の存在です。「おまえ関係ねえじゃん」と言われることもあります。しかし、外部の存在だからこそできるイノベーションの道というのはあると思っています。

一般社団法人神社崇敬会は、崇敬会というファイナンス、神棚というプロダクト、そして神事に興味を持ってもらえるようなWebサービス、この三本の柱をもって神社を支えていく事業を展開してまいります。崇敬会という制度が広く世界に認知され、日本の文化としての神社の護持運営と社頭隆昌に貢献できればと願うばかりです。

一般社団法人神社崇敬会
代表理事 秀島康右


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